「自分で名付ける」【#図書館員の気になる一冊】
本書は、前作『じゃじゃ馬にさせといて』において、女性として感じる日常の違和感をフェミニズムの視点で指摘した著者が、その後の妊娠・出産・子育ての経験で直面した、社会で半ば当然視されている様々な事象についての疑問を綴ったエッセイです。
冒頭で取り上げるのは名字の問題。結婚して名字を変えるのは9割以上が女性側である現状について、制度上は選択できても今の日本社会では選択する権利はないに等しいと述べ、パスワードを忘れた時の秘密の質問に「母親の旧姓」という項目が設定されていることにも