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本棚を旅する #5

旅も折り返し

今まで4つの旅先を訪れてきましたが、いかがでしたでしょうか?

多くの図書館では日本十進分類法に基づき、図書を大きく10の区分に分けています。
つまり、今回の旅でこの企画も5回目。いよいよ折り返しです。

これまで訪れた旅先は、普段あまり図書館に行かない方にはもちろん、よく行く方の中にも、見慣れない旅先ばかりだったという方もおられるかもしれません。
そして今回の旅先は、さらに見慣れない方が多いかも……?

一体どんな本たちが待っているのか、この記事という名の旅のしおりを片手に、さっそく向かってみましょう!

いざ本棚へ

旅先は3階カウンターから当館がブリッジと呼んでいる通路を抜けた先。
隣には最初に旅した「5」の棚があります。

行ってみると、本棚の見出しには「数学」「物理学」といった、難しそうな単語がちらほら。
その中でも単語の難しげな雰囲気に反して、ゆる~い雰囲気を醸し出している本の姿が。

『「ネコひねり問題」を超一流の科学者たちが全力で考えてみた』(請求記号:404-クハク)

「ネコひねり問題」を超一流の科学者たちが全力で考えてみた : 「ネコの空中立ち直り反射」という驚くべき謎に迫る グレゴリー・J・グバー著 ; 水谷淳訳

ネコがどんな高さのところから、どんな姿勢で落ちても足から着地する、という話を聞いたことがある方は少なくないかもしれません。では、どうしてそんなことが可能なのか、その原理はご存じでしょうか? この本ではネコが落ちても大丈夫な原理から、他にもネコにまつわる、そしてネコのおかげでわかった様々な原理にまつわる話が載っています。
原理と聞くとなんだか難しそうに聞こえるかもしれませんが、「研究を真似して猫を高いところから落とさないでほしい」という愛に溢れた言葉から始まる1冊。ぜひ手に取ってみていただけたらと思います。

さらに棚から棚へ移動していくと、今度はほっとする雰囲気の表紙が目に入りました。

『七十二候の見つけかた』(請求記号:449.34-シライ)

七十二候の見つけかた : 旧暦と自然によりそう暮らし 白井明大文

旧暦にまつわる日々が描かれたエッセイ。
春分には『甘いぜいたくごはん』、土用には『「う」のつく食べ物』、大雪には『小さな机と大そうじ』と、季節にまつわる日々のタイトルがずらりと72個並び、普段は気づかなかったり、忘れてしまったりしがちな自然の変化も、実は身近なところで間違いなく起きているのだと感じることができます。
暑い日々が続きますが、その中にもあるはずの季節の移ろいに、この本を通して触れてみてはいかがでしょうか。

次の出会いを求め、棚を眺めていると、動植物に関するワードがずらり。

『新種の冒険』(請求記号:460-ウイラ)

新種の冒険 : びっくり生きもの100種の図鑑
クエンティン・ウィーラー, サラ・ペナク著 ; 西尾香苗訳

タイトル通り新種の発見に関する本。掲載されている100種類の生きものたちが、どんな形で発見されたのか書かれています。どのページを開いても見たことのない生物ばかりの中、さらに目を引いたのが各章のタイトルです。
例えば『記録的大きさの新種』という章。大きいのにどうして今まで見つからなかったのか、そもそも記録的な大きさとは一体どれくらいなのか、と想像が膨らみます。
他にも『おもしろい名前がついた新種』という章には、「インターネット検索エンジンのようなアリ」や「人の驚く様子がそのまま名前になったクラゲ」など想像をかきたてる新種の見出しがたくさん並びます。
どんな新種が待っているのか、ぜひ想像しながらページをめくってみてください。

4:自然科学

今回旅先に選んだのは分類が「4」の棚でした。
この「4」は「自然科学」に関する本が分類されています。自然科学、とだけ聞くとなんだか難しそうに感じるかもしれませんが、今回出会ったような本もいくつも並んでいます。ぜひ食わず嫌いせず、本棚をのぞいてみてください。

また、なんだか定番のコーナーになりつつある当館の本棚紹介ですが、4類にはこのような棚もあります。
ここには4類の中でも医療に関する本がずらりと並んでいます。

それでは今回の旅はこの辺で。

そしてコメントでぜひ、みなさんが本棚で出会った素敵な1冊を教えてください。
皆様からのコメント、切実にお待ちしております。

それではまた、次の旅先でお会いしましょう。

みんなにも読んでほしいですか?

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