私と世界をつなぐ、料理の旅路:14人の「私が料理をする理由【#図書館員の気になる一冊】
ここ数年、コロナ禍で海外に行くことが難しかった中、日本で流行した海外料理がたくさんありました。例えばマリトッツォや鹹豆漿(シェントウジャン)など、名前を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。今では様々な海外料理を日本で味わうことができますが、ひと昔前の日本において、近年話題になったような海外料理は、今ほど身近ではありませんでした。その中で、生きていく道として日本料理ではなく、海外料理を選んだ14人の女性たち。
この本は14人がどうして料理の道を進んだのか、そしてどうして海外料理を選んだのか、その人生の旅路を巡る一冊となっています。
もちろん全員が全員、同じような動機があったわけではありません。小さい頃から決めていた人もいれば、偶然が重なってその道へと進んでいった人もいます。けれど、全員に共通するのが、海外旅行先での出会いがきっかけだったということです。例えば、世界各地の家庭料理を提供している石原さん。北欧を旅行中、物価が高い影響でなんと駅で野宿することになりました。そんな時に手を差し伸べてくれたのが地元のおばあちゃん。そのおばあちゃんが作ってくれたスープに癒された石原さんは、家庭料理の偉大さを確信したといいます。
他の13人のエピソードも興味深い内容です。14人の旅路から、料理と旅によって広がっていく世界をぜひ感じていただければと思います。
(すやま ゆうき)
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