おみくじの歴史 神仏のお告げはなぜ詩歌なのか【#図書館員の気になる一冊】
子どもの頃、月のはじめに神社にお参りするのが習わしだった。楽しみは「おみくじ」。しかし今から思えば、示された運勢に一喜一憂するばかりで早々と紐に結びつけ、満足していたものだ。現在は内容を読むようにはなったけれども、和歌にまで注目しているだろうか。
本書は、和歌や漢詩といった詩歌が神仏のお告げとみなされるようになったのはなぜなのかを主題とする。さらにはルーツである古代の卜占から、誰がつくっているのか、何度引いてもいいのか等、謎に満ちたおみくじの歴史を豊富な事例を通して紹介す