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本棚を旅する #3

「旅」にぴったりの

第1回は技術の本棚を、前回は言語の本棚を旅してきましたが、みなさん気になる出会いはありましたか?

今回の記事で旅先も3つ目。
旅先の選択肢は膨大で、例えば当館の所蔵冊数は開架の図書だけでおよそ25万冊。つまりそれだけの旅先と出会いが待っていることになります。

それでは次は一体どこへ旅に出ようか……と出会いを求めて書棚を歩いていると、「本棚を旅する」というタイトルにぴったりの本たちが並んでいるではありませんか!

ガイドを片手にガイドを探しに

私が本を見つけたのはこのあたり。


棚を見てみると「旅」というワードに関する本がずらり。「旅」はこの記事とは切っても切れない言葉。ついつい足がそちらへと向きます。
その中でもとりわけ惹かれたのが……。

『秘境国』(請求記号:290.87-アマナ)


秘境国 : まだ見たことのない絶景
アマナイメージズ [ほか] 写真

秘境国=名前は聞いたことがあっても、どんな国か知らなかったり、そもそも名前すらも聞いたことのない未知の国のこと。
例えば、カーボヴェルデ共和国やチャド共和国、サンマリノ共和国などの国々が登場しますが、みなさんはこれらの国をどれくらい聞いたことがあるでしょうか?
また、秘境の国には美しい景色と共に、秘境になっている理由や歴史もあります。ページをめくりながら、未知の国へ旅してみてはいかがでしょうか?

さらに出会いを求め、棚から棚へと旅を続けます。

『縄文時代を知るための110問題』(請求記号:210.25-テシカ)


縄文時代を知るための110問題
勅使河原彰著

縄文時代やその研究に関する110の問題が集められた1冊。
どんな問題があるのかと目次を見てみれば、
・土偶とは何か
・縄文人はイノシシを飼育していたか
・縄文人はどのような衣服を身につけていたか
といった質問がずらり。中でも、とりわけ気になった問題が、
・縄文クッキーとは何か
縄文時代にクッキー⁉その正体は、ぜひこの本で確かめてください。

旅はまだまだ終わりません。少しだけ通り過ぎた棚に戻ってみると、こんな本が目に入りました。

『中世仕事図絵』(請求記号:230.4-フサハ)


中世仕事図絵 : ヨーロッパ、「働く人びと」の原風景
ヴァーツラフ・フサ編著 ; 藤井真生訳

中世の仕事、と聞いてみなさんはどんな仕事を想像しますか?
この本の章のタイトルはそれぞれ「農と牧」「職と商」「学と芸」「鉱と工」。
農は農民、職は職人、芸は芸人、鉱は炭鉱に関するお仕事かな?と、予想しながらページをめくれば、そこには現代の仕事に通じるものから、今では考えられない仕事まで。
当時の絵画や硬貨などから垣間見える中世の生活の様子を、この本でぜひ。

「2:歴史」はまさに時間旅行

秘境に関する本から始まった旅はいかがだったでしょうか?

今回の旅先は「2:歴史」でした。

この「2:歴史」には「21:日本史」をはじめ、22~27には世界各国の歴史に関する本がずらりと並んでいます。しかし、旅先「2」は歴史だけにとどまらず、「29:地理」もここに含まれます。私が本棚を旅するにぴったりだ!と思わず吸い寄せられたのはこのあたりの本でした。他にも旅行ガイドもここに分類されることが多いです。

それに「旅」という意味では、日本史も世界史もある意味ページをめくりながら時間旅行をしていると言えるかもしれません。

また当館ではこの2類にずらりと史料も並んでいます。こちらの図書はおそらくなかなか一般の書店では出会わないものばかりのはず。そういった本に出会えるのも、図書館のいいところだと思います。


それでは、今回の旅はこの辺で。

コメントでぜひ、みなさんが本棚で出会った素敵な1冊を、素敵な時間旅行を教えてください。

みんなにも読んでほしいですか?

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